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昨日は、自然分娩で有名な岡崎市にある産婦人科吉村医院の両親学級に参加してきました。前に「幸せなお産が日本を変える」という吉村先生が書かれた本を読んで衝撃を受け、ずっと気になっていたので、妊娠7ヵ月の兄嫁の付き添いという形でお話を聴きに行きました。 吉村医院は病院施設と江戸時代の伝統的様式の木造家屋「お産の家」が併設され、裏庭に建つ茅葺屋根の「古屋(ふるや)」は、江戸時代、250年以上前のものを、愛知県北部の足助から移築したもので、通っている妊婦さんたちが毎日集い、古典的労働を行っています。ノコギリで木を切り、斧で薪を割り、井戸で水を汲み、古屋の床や壁を雑巾で拭きます。 私は、ずっと出産は怖くて痛いもの、漠然とやだなぁと思っていました。テレビで見た出産の風景も母親は苦しそうに叫び、それを見て見学していた子供は泣き叫ぶ、かなり壮絶。そして、とても危険なもの、帝王切開、会陰切開、陣痛促進剤などの薬の投与も普通に行わざる負えないもの、と思っていました。私たちに伝えられてきた情報って大体そんなところでしょう? でも、女性はつよい。自身で産む力をもっているんです、50年前はみな家で産んでいたのですから。しっかりと自然な食事をし、よく体を動かし、心を穏やかにしていれば、つるんと赤ちゃんが生まれてくるそうだ。 (先生曰く「モグモグだらだらビクビクはいかん!」) 帝王切開率だけみても日本は15%(6~7人に一人)ですが、吉村医院では、98%の人が医療介入のない自然なお産をしています。先生もはじめは驚いたそうですが、ちゃんとした生活をし、妊婦が大きな気持でリラックスしていると、逆子でも、赤ちゃんの頭が大きくても、4000g以上でも、前回が帝王切開でも、高齢でも、時間はかかるけれど、ほとんどがちゃーんと生まれてくるそうです。 そして、そのような、自然なお産をした女の人は本当に幸せそうな菩薩の様な顔になり、気持ちよかった~!と言うそうだ。鼻からスイカが出てくるくらい痛いんだけれども(鼻からブルドーザーが出てくる程と言っていた人もいたそう笑)、自分が宇宙と一体になっているような感覚で、またあの体験をしたい!産みたい!と思うのだそうだ。一種の至高体験なのだそう。また、自分が産んでいるという感覚でなく、何か大きい力が働き、自分はただその筒となって下から生まれてくる、と感じる人もいるそうだ。でも、そんなに痛いのにまた次の出産の時までけろっと忘れているんだって(笑。あ、そうだこんなだったわ!みたいな。 両親学級で来られていた方で、初産の時、産まれてすぐに子供を抱こうとしたら、帝王切開で赤ちゃんが血だらけだったので、看護婦さんに触らないで!と言われ、それがずっと心に残って忘れられないそうです。そういう悲しい想いをした事は残るんだろうな…。 自然に生まれた赤ちゃんは本当に穏やかな顔をしている。医療ベットの上で光をさんさんと当てられ、押されたり引っ張り出された子は、いきなり明るい所に出て、怖くて手足をギュッと握りしめ、体を縮めて激しくギャアギャア泣くのだそうだ。 でも、お母さんと赤ちゃんの息を合わせて自然に出てきた子は泣かずにすうーと深呼吸するだけの子や、泣いてもすぐ安心してお母さんの腕で眠る子などで、手のひらは安心しているせいか握らず開いているそうだ。 たまたま、中京テレビに吉村医院が紹介されたとき、出演した夫婦が赤ちゃんを連れて来ていた。その赤ちゃんは、たくさんの人がいて、喋ってるのにも関わらず、ものすごいリラックスしてました。もう体ふにゃふにゃで力が全く入っていない。夜もすやすや眠るのだそうだ。 最後に、スライドで先生が思いのまま撮ったお産の写真を見たけれど、そこに写ってる妊婦や家族の顔は本当に神々しかった。とてつもなく人間くさいの顔のような…神様の顔のような…。 そういう瞬間に、内側にあるもやもやしている何かがつかめる様な気がして、色んな意味で生みたい!って気持ちが湧いてきた。命はもちろんだけど、生み出したいという気持は、他にも共通している欲求でもあるかなあ。作品も。 私は、昔から自分の女性の部分を認めたくないという気持ちがあって、ボーイッシュな格好をしたりして、見ないように見ないようにしてきた部分がありました、女だからってしちゃいけないことはないんだと、男性と対等になりたいという気持ちもあったかもしれません。女性はすばらしい力、存在自体が神秘的なものなんだ、そういう話を聞いて、心の底から女でよかったなあ・・・と思えました。 吉村先生と直接喋ったとき、「産婦人科医は仕事じゃない、生き方だ」とおっしゃっていたのが印象的でした。パワフルパワーがもらえる素敵なおじいちゃんです。かなり肩のちからもぬけてまいっかー何とかなるさー思考に拍車もかかりましたがね。 因みに吉村先生は一日1~3時間歩くのと、スクワット300回(!)をすすめている。 ヤバい、私、10回で息きれるよ・・・? 本おすすめなので気になった方は読んでみてね。 あと、今「萌の朱雀」「殯の森」の河瀬直美監督が吉村医院のドキュメンタリーを撮っていてその関係で今週の金スマにちょっと出るみたいです。河瀬監督も気になるし、見なきゃー。 PR Copyright © [ 堂々巡り ] All Rights Reserved. http://morizo.blog.shinobi.jp/ |